ここでは、パーミエーターで発生させたいガス濃度から希釈流量を計算します。
パーミエーターPD-1Cの場合は、本体のタッチスクリーンでより詳細な設定が可能です。
希望ガス濃度
- ppm
希釈ガス流量 計算値
- mL/min ( - L/min)
実際に設定可能な流量 | 発生ガス濃度 |
---|
発生濃度を変えずに希釈ガスの流量を多くするには
- パーミエーションチューブ保存容器のラベルに記載されている浸透速度Prの高い数値を入力します。
→ 設定温度が高いと浸透速度は大きくなり、発生濃度を変えずに流量を多くすることができます。 - パーミエーションチューブの型式が数種類ある場合は、より高濃度が発生できる型式に変更します。(詳細はパーミエーターのカタログをご覧ください。)
→ 高濃度が発生できるパーミエーションチューブは浸透速度が大きく、発生濃度を変えずに流量を多くすることができます - パーミエーションチューブの本数を増やします。
→ 発生濃度を変えずに本数を2倍にすると流量は約2倍になります。
発生濃度を変えずに希釈ガスの流量を少なくするには
- パーミエーションチューブ保存容器のラベルに記載されている浸透速度Prの低い数値を入力します。
→ 設定温度が低いと浸透速度は小さくなり、発生濃度を変えずに流量を少なくすることができます。 - パーミエーションチューブの型式が数種類ある場合は、より低濃度が発生できる型式に変更します。(詳細はパーミエーターのカタログをご覧ください。)
→ 低濃度が発生できるパーミエーションチューブは浸透速度が小さく、発生濃度を変えずに流量を少なくすることができます。 - パーミエーションチューブの本数を減らします
→ 発生濃度を変えずに本数を半分にすると流量は約半分になります。
希釈ガス流量の計算
希釈ガス流量は次式で計算します。
F=K×Pr×LC
- F:
- 希釈ガス流量(mL/min)
- C:
- 校正用ガス濃度(ppm)
- Pr:
- 浸透速度(ng/min/cm)
- L:
- チューブの有効長(cm)
- K:
- ガス重量を容積変換するための係数(L/g)
K=22.4M× 273+t273× 760P
- M:
- 分子量
- t:
- 室温
- P:
- 大気圧(mmHg)
ディフュージョン チューブ |
希望ガス濃度 | 希釈ガス流量 計算値 |
実際に 設定可能な流量 |
発生ガス濃度 |
---|
発生濃度を変えずに希釈ガスの流量を多くするには
- 設定温度を上げます。
→ 設定温度が高いと拡散速度Drは大きくなり、発生濃度を変えずに流量を多くすることができます。
発生濃度を変えずに希釈ガスの流量を少なくするには
- 設定温度を下げます。
→ 設定温度が低いと拡散速度Drは小さくなり、発生濃度を変えずに流量を少なくすることができます。
希釈ガス流量の計算
希釈ガス流量は次式で計算します。
F=K×Dr×103C
- F:
- 希釈ガス流量(mL/min)
- C:
- 校正用ガス濃度(ppm)
- Dr:
- 拡散速度(µg/min)
- K:
- ガス重量を容積変換するための係数(L/g)
K=22.4M× 273+t273× 760P
- M:
- 分子量
- t:
- 室温
- P:
- 大気圧(mmHg)
多成分用 ディフュージョンチューブ |
希望ガス濃度 | 希釈ガス流量 計算値 |
|
---|---|---|---|
1本目 | - |
-ppm |
-mL/min (-L/min) |
2本目 | - |
-ppm |
-mL/min (-L/min) |
3本目 | - |
-ppm |
-mL/min (-L/min) |
4本目 | - |
-ppm |
-mL/min (-L/min) |
上記の計算された希釈ガス流量計算値 1~4 の範囲内で、かつ 200~8000mL の範囲で、実際に設定する希釈ガス流量を入力してください。設定する希釈ガス流量は200mL~2000mLの場合は20mL単位で、2000mL~8000mLの場合は100mL単位で、入力してください。
設定する希釈ガス流量
(mL/min)
多成分用 ディフュージョンチューブ |
発生ガス濃度 | |
---|---|---|
1本目 | - |
-ppm |
2本目 | - |
-ppm |
3本目 | - |
-ppm |
4本目 | - |
-ppm |
複数のディフュージョンチューブで同一のガス名を選択した場合、発生ガス濃度は各ディフュージョンチューブの発生ガス濃度を合計した値となります。
希釈ガス流量の計算
希釈ガス流量は次式で計算します。
F=K×Dr×103C
- F:
- 希釈ガス流量(mL/min)
- C:
- 校正用ガス濃度(ppm)
- Dr:
- 拡散速度(µg/min)
- K:
- ガス重量を容積変換するための係数(L/g)
K=22.4M× 273+t273× 760P
- M:
- 分子量
- t:
- 室温
- P:
- 大気圧(mmHg)
多成分用ディフュージョンチューブ補足説明
- 技術資料に記載されている実測拡散速度を使用する場合、各ディフュージョンチューブに添付されている内径実測補正係数を乗じるとより正確な値となります。
- 2本目以降にある参考拡散速度は、1本目の入力条件をもとに希釈ガス流量を算出し、その流量の値を用いて計算した拡散速度です。2本目以降の拡散速度を入力する際、この参考拡散速度に近い数値ほど、ご希望のガス濃度を発生させることができます。
- 2本目以降のディフュージョンチューブで、参考拡散速度に近い拡散速度がない場合は、1本目の拡散速度を技術資料に記載されている別の数値に変更してください。数値によっては2本目以降の拡散速度について、参考拡散速度に近い数値を選択できることがあります。
また、1本目のガス名を別の発生するガスに変更する場合も同様に、2本目以降の拡散速度について、参考拡散速度に近い数値を入力できることがあります。 - 各ディフュージョンチューブの拡散速度の比は、以下の通りです。
ディフュージョンチューブの種類 D-01 D-02 D-03 D-04 D-05 拡散速度の比 1 約2.6 約6.2 約12.2 約23.4 - 設定温度を上げると、各ディフュージョンチューブの拡散速度は大きくなります。
- 多成分用ディフュージョンチューブは4本まで使用できますので、同時に最大4成分の混合ガスが得られます。
- 同一試料を複数のディフュージョンチューブに入れることにより、濃度調製範囲を広げることができます。この場合の拡散速度は、それぞれのディフュージョンチューブの拡散速度の和となります。
- 希釈ガスの流量を多くすると発生ガス濃度は低くなり、流量を少なくすると発生ガス濃度は高くなりますが、各ディフュージョンチューブから発生する濃度の比は変わりません。
- より高精度のガス調製を求める場合は、実際に使用する条件下で拡散速度を実測して求めてください。拡散速度の実測方法については、取扱説明書をご覧ください。
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検知管式測定器について
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気体測定の一般知識
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参考資料