校正用ガスを連続発生!
パーミエーションチューブ、ディフュージョンチューブを発生源とする校正用ガス調製装置です。
- 校正用ガスを長期間連続発生可能
- 校正用ガスの濃度調製範囲が広く、簡単に発生可能
- 重量減少量、希釈ガス量の基礎的物理量の測定で濃度決定するため高い信頼性
- 多くの種類の微量濃度校正用ガスを発生可能
- タッチスクリーンで発生希望ガス濃度を入力すると希釈ガス流量を自動計算
- マスフローコントローラ(ガス流量コントローラ)の搭載により、流量変化を制御
パーミエーションチューブ、ディフュージョンチューブを用いた校正用ガスの調製
パーミエーションチューブによる校正用ガスの調製
パーミエーションチューブ(以下P-チューブと略記する)による校正用ガスの調製法は、日本では悪臭防止法施行規則ならびに厚生労働省編集の作業環境測定ガイドブックに採用され、米国ではNBS(米国国家標準局)、EPA(米国環境保護庁)で標準法として使われています。
P-チューブは、一定品質のフッ素樹脂管に高純度の物質を封入したもので、一定温度に保持されると、単位時間にガスが管壁を浸透拡散し、しかもその量が一定になる性質を持っています。したがって、P-チューブを一定温度に保持しつつ、希釈ガスを一定量送れば、連続して一定濃度の校正用ガスが得られます。
この方法は、P-チューブの重量減少量と希釈ガス量から、計算で校正用ガスの濃度を決定するため信頼性が高く、しかも動的調製法のため、塩素、硫化水素、アンモニアなど反応性の強いガスの調製が可能です。 P-チューブは、現在、別表の通り豊富に揃い、安定した校正用ガスが得られることから、多方面で利用されています。
校正用ガス名称 | P-チューブカタログNo. | 校正用ガス調製範囲(ppm) | 備考 |
---|---|---|---|
アセトアルデヒド | P-92-1 | 0.1~5.2 | |
アンモニア | P-3 | 0.2~17.9 | (劇) |
P-3-M | 0.3~40.8 | (劇) | |
エチルメルカプタン | P-72-H | 0.04~1.87 | |
エチレンオキシド | P-163-H | 0.5~23 | (劇) |
塩化ビニリデン | P-130-H | 0.16~8.2 | |
塩化ビニル | P-131 | 0.05~3.7 | |
P-131-H | 0.8~58 | ||
塩化メチル | P-132-H | 1.6~77 | (劇) |
塩素 | P-8-1 | 0.04~4.30 | (劇) |
P-8-5 | 0.15~16.4 | (劇) | |
P-8-M | 0.5~53.1 | (劇) | |
ジクロロメタン | P-138-H | 0.3~15.8 | |
ジメチルアミン | P-181-H | 0.2~10.3 | (劇) |
臭素 | P-10-H | 0.016~2.52 | (劇) |
スチレン | P-124-H | 0.0045~0.22 | |
トリメチルアミン | P-180-H | 0.06~3.1 | |
トルエン | P-122-H | 0.032~1.6 | (劇) |
二酸化硫黄 | P-5-5 | 0.04~3.6 | |
P-5 | 0.1~7.2 | ||
P-5-H | 1.1~76.4 | ||
二酸化窒素 | P-9-1 | 0.05~3.99 | |
P-9-H | 1.8~133 | ||
二硫化ジメチル | P-73-H | 0.003~0.45 | |
1,3-ブタジエン | P-174-H | 0.7~31 | |
フッ化水素 | P-17 | 0.11~11.3 | (毒) |
P-17-5 | 0.3~29 | (毒) | |
P-17-H | 0.6~58 | (毒) | |
プロパン | P-100 | 0.03~1.9 | |
プロピレンオキシド | P-164-H | 0.3~15 | |
ホルムアルデヒド | P-91-H-5 | 0.0049~0.24 | (劇) |
メチルアミン | P-182-H | 0.5~25.6 | (劇) |
メチルメルカプタン | P-71-5 | 0.007~1.52 | (毒) |
P-71-H | 0.16~11.4 | (毒) | |
硫化ジメチル | P-74-H | 0.04~6.3 | |
硫化水素 | P-4 | 0.1~13.6 |
●濃度調製範囲は各チューブ1本ごとに表示してあるPrを元に算出してください。
●チューブを10本(カタログNo.にHが記載されているもの、およびP-17-5は5本)使用すれば表の10倍(カタログNo.にHが記載されているもの、およびP-17-5は5倍)の濃度が調製できます。
●パーミエーションチューブにより濃度調製範囲は多少異なることがあります。
(毒):本製品には「毒物及び劇物取締法」における毒物が含まれております。
(劇):本製品には「毒物及び劇物取締法」における劇物が含まれております。
ディフュージョンチューブを用いた校正用ガスの調製
ディフュージョンチューブ法は、有機溶剤など一般に常温で液体※1である物質の調製に用いられます。一定内径の拡散管に調製ガスの液体を付属の注射器で注入し、これを恒温に保持することによりチューブ内の液体の蒸発拡散する量が一定となり、そこに希釈ガスを定流量送ることで任意の微量濃度校正用ガスを連続的に発生できます,ディフュ-ジョンチューブは、一定の内径を持つ拡散管と液体溜めタンクから成るガラス製容器です(図1)。拡散速度は拡散管の断面積に比例し、長さに反比例します。
※1 常温で固体であってもガス拡散管法で発生可能な物質もありますが、一般的ではないため、個々の物質に関しては弊社までお問い合わせください。
※2 蒸気圧の極めて高い、または低い物質、あるいは分解性・腐食性・吸湿性・重合性などを有する物質等、一定の拡散速度の得られないものについては本法は適用できません。
動画で見るパーミエーター
パーミエーター使用方法
パーミエーター使用方法の動画目次
0:00 製品概要1:12 操作方法
1:14 希釈ガスの配管準備
1:37 希釈ガスの供給:ケース1 高圧ガス容器(窒素または空気ボンベ)を用いる場合
2:10 希釈ガスの供給:ケース2 お客様設備の高圧配管(窒素または空気)を用いる場合
2:51 希釈ガスの供給:ケース3 可搬式のコンプレッサーを用いる場合
3:57 パーミエーターの希釈ガス圧力を調整する
4:27 校正用ガス出口の配管を準備する
5:36 電源コードの接続
5:49 水位センサの作動確認(注水前)
6:27 恒温水槽へ注水する
7:07 始動
7:20 パーミエーションチューブ(P-tube)を使用する場合
8:10 ディフュージョンチューブ(D-tube)を使用する場合
8:57 パーミエーターにP-tubeまたはD-tubeを入れる
9:00 パーミエーションチューブ(P-tube)の場合
10:33 ディフュージョンチューブ(D-tube)の場合
12:29 終了時の操作
タッチスクリーン操作方法
仕様
発生対象ガス | ・パーミエーションチューブ法 ガスの特性として、沸点が-60~+30℃の範囲にある安定した高純度物質 ・ディフュージョンチューブ法 液体の特性として、PD-1Cの温度設定範囲の温度で5~400mmHgの範囲の蒸気圧を有する安定した高純度物質 |
---|---|
希釈ガス種類 | 窒素または空気 |
希釈ガス圧力 | 0.15~0.6MPa |
流量設定範囲 | 0.2~10L/min |
流量設定精度 | 0.2~0.4L/min:±13.2% s.p. 0.4~1L/min:±7.0% s.p. 1~10L/min:±3.7% s.p. |
温度設定範囲 | (室温+5℃)~50℃ ※1 |
温度設定精度 | ±0.15℃ |
チューブホルダー容量 | パーミエーションチューブ 標準サイズ 10本 Hサイズ ※2 5本 ディフュージョンチューブ 単成分用 1本 多成分用 4本 |
電源・最大消費電力 | 100-240V AC 50/60Hz 160W |
寸法 | 250(W)×340(H)×315(D)mm |
重量 | 約14Kg(水を入れていない状態) |
付属品 | 校正ガス用チューブ(フッ素樹脂チューブ 外径Φ6×内径Φ4mm 2m)2本、希釈ガス用チューブ(防塵フィルター付)(外径Φ6×内径4mm 2m)1本、電源コード(2m)1本、電源変換アダプター1個、ゴム栓1個、チューブ保持用かご1個、ろうと、スパナ |
適合規格 | 低電圧指令 EN61010-1 EMC指令 EN61326-1(For use in industrial locations) |
備考 | ※1 室温は15~30℃ ※2 カタログNo.にHが記載されているもの、およびP-17-5 |
お問合せは該当する窓口にお願いいたします。
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