接触燃焼式センサは可燃性ガス測定法の化学的測定法に分類され、その実用化は、炭鉱内メタンガスの爆発を防止するための警報器として利用され始めた1959年頃といわれています。
その後、各分野に利用され改良が進み、信頼性の高いセンサとして評価を得ています。
<可燃性ガスに対する感度>
ほとんどの可燃性ガスおよびその混合ガスに対し接触燃焼式センサの感度は、爆発下限界濃度(Lower Explosion Limit)に対しほぼ等しい感度を示します。
そのため一般的には爆発下限界濃度(LEL)を100%とした濃度目盛の測定器でほとんどの可燃性ガスが測定できます。
- 精度、再現性が優れています。
- 消費電力が小さく機器を小型にできます。
- 環境温度、湿度の影響をほとんど受けません。
- 爆発下限界濃度までの出力がほぼ直線です。
構造
センサは検知セルと比較セルからなっています。
検知セルは0.05mm以下の白金線をコイル状に巻き、可燃性ガスが接触燃焼しやすいよう酸化触媒をアルミナなどの担体とともに焼結したものです。比較セルは同様な白金コイルで、可燃性ガスが接触燃焼しないように処理されています。
両セルは使用時高温になり、可燃性ガスに対し着火源となるため、焼結金属やステンレス製200メッシュ程度の金網などで囲って火炎逸走を防いだ耐圧防爆構造となっています。
原理
センサ駆動回路は図に示すWheatstonブリッジ回路が用いられます。可燃性ガスのない空気中では、検知セルF1と検知セルF2は等しい抵抗値となるよう作られています。
そのためF1・R1=F2・R2が保たれ、ブリッジ回路は平衡状態になり、メータに電流が流れません。
しかし可燃性ガスを含んだ空気が検知セルに接触すると燃焼し、その燃焼熱により抵抗値が増加しブリッジ回路の平衡がくずれ、メータに不平衡電流が流れます。
この電流が爆発下限界濃度以下の可燃性ガス濃度にほぼ比例します。
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